マーマーなリレーエッセイより/#22 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第2回

みなさん、こんにちは!
マーマーな農家サイト ボランティアスタッフのなかむらです。

 

nakamura

 

9月に入りました!

もうすでに稲刈りがはじまっている場所もありますネ。

 

マーマーなリレーエッセイ、
今回は「耕さない田んぼのポイント」についてのおはなしです。

 

それではどうぞ!

 

 

******************

 

 

#22 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第2回

 

田んぼに対する人間の仕事は?

 

五十嵐武志さんの師匠は、「冬期湛水・不耕起移植栽培」

で知られる岩澤信夫さん。

「自然」に傾倒する思想信条、ではなく、

純粋に、農家目線で安定供給するには?という視点で、

研究に研究を重ねて編み出した結果が、「耕さない田んぼ」でした。

第2回は、実際にどんなふうにお米を育てるのか。

では、さっそくお届けします。

 

 

自分はどうしたいのかが重要

 

スタッフK(以下、K) 田植えにも、いろいろな植え方があると思いますが、どんなふうに考えたらいいですか?

 

武 まず、前提に、「立派な稲を見たい、稲本来の姿を見たい」という場合、一本植えが一番いいです。収量は減りますが、自分がどうしたいかが重要です。

 

み 田んぼづくりでどういう経験をしたいのか、何が目的なのか、ということですね。

 

K それぞれの苗の特徴は、何ですか?

 

武 苗には、稚苗、中苗、成苗というふうに成長段階によって、名前が違います。ふつうの農家さんは稚苗を植えています。

 

ひ 今日植える苗は、成苗です。

 

武 ぼくがいつも植えているものと同じで、品種はコシヒカリです。苗そのものが病気にかかりにくい強い苗を使っています。

苗は本来、扇型に開くものなんです。一本植えをすると、本当にすごくきれいな扇型に開きます。

 

ひ 分蘖(ぶんげつ)といって、根っこのきわで、茎が枝わかれするんですが、それでいっぱい実をつけるんです。

 

武 でも、一本植えは鳥にやられたりしやすいから、田んぼ全部ではなく、ところどころにしたほうがいいですね。

 

K ふつうは3本ぐらいですか?

 

武 慣行農法の人は、通常5本〜8本で植えていると思います。

 

スタッフA(以下、A) ときどき、田んぼで稲が高く伸びているのが、複数本植えの稲ですか? 昨年、田んぼはすごいなあと思って眺めていたとき、見つけたのですが。

 

武 それはまちまちで、ひえという雑草の場合が多いです。一番やっかいな雑草なんです。

 

M でも、ひえも食べられるんですよね。

 

ひ もともと雑穀ですしね。

 

M ひえを積極的に栽培するという方法もありますよね。成長がすごくて、生命力があるから。

 

武 それもありますね。でも、田んぼをやりたくてひえを出さないためには、水を張って出さないようにすることができます。

 

スタッフT(以下、T) 一年中、水を張っておくということ?

 

武 一年中ではなくても、水の管理ができていればひえは出ないんです。土がでこぼこしていると出るけれど、平らにして水を張っておけば大丈夫です。

 

T 水がないところから、ラッキーといって、出てくるんですね。

 

ひ そうですね。ちょっと、こちらを見てください。

 

稲の資料

 

武くんの師匠である岩澤信夫先生が、長年かけて研究して稲本来の生理生態に合わせてつくった苗が、このイラストです。写真では、岩澤式と慣行農法の苗を比較しています。根の張り方の違い、穂のつき方の違い、がこれほどあります。

 

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M 五十嵐さんたちは、運転式の田植え機を使っていますか?

 

武 ぼくは、機械を使わずに、手植え・手刈りでやっていますが、岩澤先生から学んだ人たちは、専用の機械で田植えします。

 

M この農法は、機械は使わないという考え方ではないということですよね。

 

武 はい、岩澤先生は、第一に農家がちゃんと暮らしていけるようにということが考えられています。ほかの農家と同じように、機械も使って……。

 

M 経済的にも割に合うように。

 

ひ 岩澤先生は、実は、もともと、福岡正信さんや川口由一さんのように、自然と共生することを一番の目的にしていたわけではないんです。農薬肥料を使わないということからではなく、農家目線からはじめて、稲の生理生態を研究していった結果、この方法に至ったんです。

昔、成苗が元気に育っている田んぼの様子を見て、慣行法の農家さんが使っている稚苗ではなく、成苗で、求めているお米づくりができないかを考え、いろいろと研究したんです。

 

K この岩澤式は、専業農家では取り入れられているんですか?

 

武 取り入れたい人は取り入れているそうです。でも実際、できる人もいるけれど、できていない人もいます。

2000年に岩澤先生の不耕起の学校がはじまり、ぼくは2007年に勉強をはじめました。今まで、実践している方々を見ていると、先生から聞いた話を、自分の都合に合わせていいとこ取りしている人もいる。そういう人は、成り立たないですね。でも、教えてもらったとおり、全部そのまま実践する人は、ちゃんとお米が育ちます。

 

み 自分のアレンジを加えないということですよね。

 

ひ そうですね。先生が、考えて考えてできた方法だから、まずは素直にそのままやってみて、何か思うことがあれば少しずつ変えていってもいいと思いますが。

 

 

田んぼを整えて見守るのが人間の役割

 

武 特に1年目は、草が出てきます。農家はそれで「草はダメ」だと思ってしまい、つい、いろいろと手を施したがるんです。たとえば、光合成細菌やEM菌を入れたり、田植え機にチェーンをつけて稲以外を除草したり。その場合、結局稲を見ていないから、稲の邪魔をしてしまうことになる、と考えます。

 

M EM菌や木酢液を入れるなど、世の中には、いろいろな農法があるけれど、この農法では、そういったものは使わないということですね。

 

武 はい、使いません。冬に、田んぼに水を張っておけば、生きものたちが勝手に整えてくれます。冬に水が使えない田んぼの場合は、例えば、一番使える3月から水を張っていればいいだけの話です。

そこから、雑草や生きものを見て、自分でどうすればいいかを考えればいいです。とにかく「耕さない」ことに意味があります。

 

み そうやって、菌を入れたり除草したりと、手を加えてしまう理由は何だと思いますか?

 

ひ 全体の仕組みをわかっていないからだと思います。「足りない」と思って入れているものは、本当は土の中にあるものなのです。見えない世界では、そのように微生物などの働きがあります。それをわかっていないから、不安になるけれど、わかっていたら、待てますよね。

人間ができることは、フィールドを用意すること、環境を整えること、見守ることです。

 

武 あとは、水を絶やさないことかな。それと、不耕起は環境にいいとか、冬に水を張ればコウノトリがくるとか、そういう思想から入ってしまうと、稲をちゃんと見なくなってしまって、うまくいかなくなるケースが多い。まずは田んぼをしっかり見る。そうして何もしなければ、勝手に生きものたちが出入りして、そのうちサギなども来るようになるものです。

 

み 昨日、土をならしはじめた時点で、もう、ツバメとかが来はじめましたね。感動しました!

 

武 とにかく、あまり頭で考えないほうがいいと僕は思っています。1年を通してずっと見ていけば、当然、全員が一致した状態にはならないはずです。その時に、自分の思った方法をやっていけばいいと思います。

 

ひ 現代人は、成果を求めてしまうところがありますが……。

 

み 高度成長期や、貧しかった時代だったら、収量をあげたいという欲があってもおかしくないけれど、これだけ豊かになってもまだ、それを求めてしまうのは、人間の悲しい性ですねえ。

 

スタッフH 不耕起栽培のことをもう少しくわしく教えてください。

 

武 まず、「不耕起」とは「耕さない」ということで、間違いないです。「耕していない」部分、表面から10cmぐらい奥の固い土の部分に苗を植えます。

 

ひ  岩澤先生の方法をベースにまとめた「耕さない田んぼのポイント」について簡単にお話ししますね。

まずこの農法は、第一に「冬期湛水・不耕起移植栽培」という名前の栽培法で、冬に水を張ります。水を張るタイミングは気候風土によりさまざまですが、南房総では12月下旬です。これが、先ほど話しました「フィールドを用意する」ということに該当します。微生物や藻が発生して、生きもののすみかとなり、田んぼの生態系が豊かになりますので、肥料農薬除草剤を使わないようになっていくのです。さらにもう1つ効果があり、それは水を張ることで雑草の発芽条件(光、水、酸素、温度)が成立せず、除草剤も必要ありません。

「不耕起栽培」の考えかたもさまざまですが、わたしたちが大切にしていることは、耕さないことで生きもののすみかを壊さないことと、5.5苗を植えるということです。固い土に丈夫な苗を植えることで、自分の力で根を張り、たくましく育っていきます。

このように、田んぼは本来、準備を冬の間にしておきますが、今回エムエム・ブックスの田んぼは1年目ということと時期が遅い(4月ごろにスタート)ため、それに合った方法ですすめています。

 

み もっと早くに準備をはじめていたら、ほかのやり方もあったのですね。

 

武 それもありますが、今回は、今がベストだったと思います。というのも、まず、田んぼをやる大前提が、土が平らだということなんです。ここは今年は、来年のために平らにしたというイメージです。

 

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この方法は、雑草が出ないようにということももちろんですが、稲の生育にも関係しています。

 

ひ 土がでこぼこしていると、苗の生育にばらつきが出るんです。

 

武 生育にばらつきが出るということは、収穫にも影響があります。ベストなタイミングで刈れなかったりすると、ご飯の味もばらつきが出るんです。

 

(次回へ続く)

#21 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第1回

 

 

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50noen | ごじゅうのえん

五十嵐武志・ひろこ

千葉県南房総市で、「自然の美しい秩序を見ることができる田んぼづくり」、「イネ本来の生理生態を活かしたお米づくり」をしている。土を耕したり、イネの生長に必要な肥料分を担っているのは田んぼに棲む生きものたち。「生きものを観察してフィールドを用意することがわたしたちの役割」と考え、「冬期湛水不耕起移植栽培」の第一人者、岩澤信夫先生から学んだ栽培法をベースに、五十嵐武志が10年以上「耕さない田んぼ」でお米づくりと向き合って培ってきた生き物・雑草・イネ・田んぼの観方とお米のつくり方をお伝えしている

Web

 

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【千葉県】つるかめ農園さん掲載いたしました

みなさん、こんにちは!
マーマーな農家サイト ボランティアスタッフのなかむらです。

 

nakamura

 

mmbsのサイトで50noenの五十嵐武志さん、ひろこさんによる
田んぼについてのリレーエッセイの連載がはじまりましたネ。

#21 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第1回


マーマーな農家サイトでも同じ記事を掲載させていただいております。



五十嵐さんがよくおっしゃっているのは、「よく観察する」「観る」ということばです

不耕起だからといって、ほったらかしているわけではなく、
ほんとうによく観て、観察しているのです。

わたしはすぐに結果がほしくて、焦ってしまうことがよくあるのですが、
じっくりと、自分の気持ちのよいバランス、観てみたいと思います!

 

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さてさて、「さがしたい」にあたらしい農家さんが掲載されました。

千葉の「つるかめ農園」さんです。

千葉のいすみ市で自然との調和と循環をテーマにお米づくりをされています。


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そのお米は、いすみ市が優良な農産物などに与える称号、「いすみブランド」にも
認定されているのですよ!

今年の新米は9月下旬より販売予定だそうです。

太陽、土、水、生き物の循環で育ったお米はどんな味がするのでしょう?

たのしみですね!!



また、つるかめ農園さんでは、ひとつの田んぼを複数人のオーナーさんみんなで管理
するという「米作りオーナー」という制度があり、種まきから稲刈りまでの一通りの流れを体験することができます。

ひとりだとへこたれてしまうかもしれませんが、みんなでつくっていると思えば頑張れる!?




最近、編集部でもアツい、田んぼのこと。


マーマーな農家サイトに掲載されている農家さんからお米を買ってみてもよいし、
近くの田んぼを眺めてみるもよし。

何かしらのアプローチで、みなさんが田んぼと関わることができたらうれしいなと思
います。


マーマーな農家サイト

なかむらでした

 

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マーマーなリレーエッセイより/#21 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第1回

みなさん、こんにちは!
マーマーな農家サイト ボランティアスタッフのなかむらです。

 

nakamura

 

つい先日から、mmbsのホームページで50noenの五十嵐武志さん、ひろこさんによる
田んぼについてのリレーエッセイの連載がはじまりました。

 

マーマーな農家サイトでも同じ記事を掲載させていただきます!

 

それではどうぞ!

 
 

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#21 五十嵐武志さん、ひろこさん(50noen) 第1回

 

お米の収量について考える

 

2015年春・岐阜・美濃に移住したエムエム・ブックス。

その大きなきっかけとなったのは、

『マーマーマガジン』19号、20号

「土とともに生きる」特集でした。

自然農法、自然栽培の取材を重ねるうち、

「もっと土の近くで暮らしたい」と思うように……。

 

移住後1年目から、試行錯誤しながら、

まず、ちいさな畑をスタート。

今年は、服部福太郎のかねてからの希望であった

「田んぼ」もはじめました。

 

お米づくりについてまったくの素人のわたしたちを

導いてくださっているのが

南房総で、耕さず、農薬、肥料、

除草剤を使わない方法(冬期湛水・不耕起移植栽培)で

お米づくりを続けている「50noen|五十野園」の

五十嵐武志さん、ひろこさんご夫妻。

 

この「50noen」さんの田んぼでの講義がすばらしくて!

ぜひみなさんとシェアしたいと思い、

ワークショップの内容をぎゅっと凝縮して、

このリレーエッセイで、全3回にわたってご紹介させていただきます。

では、さっそく、どうぞ!

 

 

収量はなぜ増加したのか

 

五十嵐武志さん(以下、敬称略 武) 田んぼを目の前にすると、よく「この面積でどのくらいお米が収穫できますか?」と聞かれます。でも、ぼくは、この考えかたに違和感があるんですよね。

 

まず、この表を見てください。

 

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800年代のところからはじまって、1985年までに、お米の収量が徐々にあがってきているんです。どうしてだと思いますか? それは、人間が収量をあげるために、科学的に考えたり、機械という方向から工夫したり……、人間が利益を求めた結果なのです。

1800年代のだいたいの収量は一反(約1000㎡|約300坪)あたり3俵以下(約180kg)。1900年からは同じ面積で5俵とれるようになってきました。でも、実は田んぼって、肥料などの手を加えなくても、放っておけば毎年180kgとれるんです。

 

服部みれい(以下、み) 草をとらなくても?

 

武 草をとらなくても。今みたいに草とりをしているはずがないんです。「たくさん収穫したい」という人の欲が出てきているのが、1956年から1980年までの話です

 

み 人の欲!

 

武 そう! 人間の欲。

 

五十嵐ひろこ(以下、敬称略、ひ) ただそれが、欲とも捉えられるのですが、国をあげてお米を日本の主食にしようとした背景もあるんですよね。お米は、縄文時代の後期に日本に伝来して、その後、国がお米を主食に育てようと決めたそうです。そもそも安定した収量を供給できるようにしていこうとした歴史的な動きがあるわけです。

その中で、「欲」というならば、「いっぱい収穫しよう!」という気持ち、ですよね。1800年の江戸時代に肥料(家畜・人糞尿、草木灰、魚粉など)を入れはじめ、1900年には、メンデルの法則によって、遺伝学に基づく交雑育種をつくって、いい種を残すことを人為的に行いはじめました。その後、種が安定した後には、今度は機械を使って労働力を軽減しようとしました。

 

み なるほどー。

 

武 機械化が進んだのは、1950年からです。機械と同時に、農薬と化学肥料が普及し、それ以降は、農薬、化学肥料ありきのやりかたに変わっていきました。

お米だけではなく、畑も同じです。最初に石灰をまいて、耕して、1回リセットして、化学肥料がちゃんと効くような土をつくるようになってしまっている。そうしないと、作物が育たないようにしてしまったんです。

 

み 薬や栄養ドリンクを飲まないと生きられない人間にした、みたいなイメージですね。薬ありき、サプリメントありき、みたいな人間。そうして、めちゃめちゃ無理して働く感じ。本当は1日休めば自己治癒力が働いて快癒するのに、そこを薬で抑えて働いて……。しかもそういうことを続けていると、自己治癒力が弱っていくため、より薬やサプリメントに頼るようになってしまう。予防接種のことにくわしい方には、予防接種にもたとえられるかもしれません。「すごくいいこと」、「当然」と思い込んでいる人が多いところも似ている気が。1つの症状に捉われて、全体が見えていない感じも似ているというか……。

 

武 そうそう。今、土自体は病んでいるんです。本来180kgしかとれないのに、その10倍とっているから、土の中に肥料がない。だから、外から(農薬なり、肥料なりで)補う必要が出てきてしまったんです。

そういうわけで今ブームになっている無肥料とか自然栽培とか、不耕起栽培とかも、ある程度、知識をもった上でやらないといけないんです。肥料をやらないと死んでしまうぐらいの、すでに歯車が狂っている「病んだ土」に拍車をかけて、もっと重度な状態にしてしまう可能性があるんです。

 

自分は田んぼで何をしたいのか?

 

武 1956年に、コシヒカリが誕生し、急激に国のお米が安定しました。コシヒカリは、いろいろな品種のかけ合わせで、おいしさ、収量ともに日本のNO.1になりました。よく出回っている「◎◎ヒカリ」というお米も、コシヒカリがもとになってかけ合わせでつくられているものです。コシヒカリがつくれるようになれば、古来のお米含め、つくる人に合ったお米をつくれるようになります。ぼくは、お米づくりをはじめる人には、コシヒカリから勉強してもらいたい、と思っています。

なお、田植えに関していうと、1966年から、手で押すタイプの歩行用田植機が使われるようになりました。それまで手植えだったため、ずいぶん楽になったそうです。その後、肥料も同時にまくことができる、車のような乗用田植機が使われるようになり……。今では、農家の間では、一反(約1000㎡|約300坪)あたり、8俵とれないとプロじゃないといわれていますね。

 

み そうなんですか! 本来の3俵の倍以上。

 

武 でも、8俵とるということは、絶対に肥料をあげなくては叶わない収量なんです。

 

ひ そう。1800年の、肥料もまかないまっさらな田んぼでやっていた時代が3俵だったから、そこから歴史をたどると……。

年表を追っていくと、こうしてご先祖さまたちがいろいろ試行錯誤した結果、1985年に収量8俵になった。それ以来、農家の間では、8俵がスタンダードになったということです。

では、一反(約1000㎡|約300坪)あたりの収量が6.5俵になった背景をまとめてみましょう。

 

  1. 1. 農具の機械化
  2. 2. コシヒカリの誕生
  3. 3. 農薬、化学肥料を使う
  4. 4. 稲作の一貫した機械化

 

この背景のおかげで、今わたしたちが安定してお米を食べることができているのです。

でも、実は今、こういった背景の裏には、お米を余らせてしまっているという事実もあります。戦後、アメリカから小麦が入ってきて、パンなど普及し、日本の食文化が変化しましたよね。

 

武 現状、ぼくたちの農法(冬期湛水・不耕起移植栽培)でも一反あたり平均6.5俵とれているので、本当はこれ以上とらないほうがいいと思っています。特に、自給自足の生活を目指していくのであれば、収量ではなく、「自分がどのように田んぼに携わるか」ということに重点を置いたほうがいいという考えです。

ぼく自身は、実は、米を食べることが好きというより、米をつくっていく過程と、生きものたちを見るのが好きなんですよね。生態系が完全に働いているうつくしい景色をつくりさえすれば、お米の収穫なんて、勝手についてくる。場所さえ整っていれば、必要な収量とれるのはあたりまえのことなのです。そういうわけで、時間がかからない方法である「不耕起」という方法にたどり着きました。

 

み 6.5俵以上をつくらないほうがいい理由は、土が疲弊するからですよね?

 

武 そうですね。

 

ひ 6.5俵以上つくるためには、(上記であげた)1〜4が必要だということです。どれかが欠ける場合、代わりになるものを自分で考えなければならないんです。

 

武 そこで、ぼくたちは、農薬の役目を生きものたちが、化学肥料の役目を糸ミミズが担ってくれるだろうと考えました。たとえば、カエルがカメムシを食べてくれたり、糸ミミズの糞が肥料になったり。それで充分。6.5俵とれています。でも、1年目からいきなり6.5俵とれるわけではなくて、段階を追って、3年後にとれはじめました。

 

ひ だから、1〜4を使わずに、もっと自然に近い方法で栽培したい人は、1〜4をどう補うかを考えなければならないんです。

よく考えないで「作物ができない」と悩んでいても、それはあたり前の話。自然農を実践したい人は、知識から入るのもいいけれど、自分で体験して、よく考えて、気づいて、改善して……。自分の体験をもって、やっていっていく必要があります。

 

武 そう。自分が本当に何がしたいのかをはっきりさせて、取り組むことが大切なんです。

 

スタッフM(以下、M) 繰り返しになりますが、この農法だと、ここの田んぼで3年後、6.5俵とれるようになるんですね。

 

武 あくまでコシヒカリの場合は、ですが。ぼくたちの田んぼも、もう7俵近くなってしまっているから、正直、とりすぎだと思っているんです。

 

み 田植えのときに混み混みにしないということで、収量が変わったりもするのですか?

 

武 そうではないんです。ぼくたちのやり方だと、化学肥料の代わりに糸ミミズを使っています。糸ミミズのえさは、有機物であるぬかなんだけれど、一反あたりの、えさとして最適な量を超えてしまって、今はぬか自体が肥料になってしまっているんです。そうすると、肥料が過剰になり、ほかの生きものが入ってきやすくなって、バランスが崩れて、土が病んでいく……。たとえば、糸ミミズが占める割合が高くなったり、カエルが少なくなったり、鳥が増えたりと不自然なバランスになってしまうんです。

 

ひ 1種類のものだけがすごく増えたら不自然なんですよね。

 

(次回へ続く)

 

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50noen | ごじゅうのえん

五十嵐武志・ひろこ

千葉県南房総市で、「自然の美しい秩序を見ることができる田んぼづくり」、「イネ本来の生理生態を活かしたお米づくり」をしている。土を耕したり、イネの生長に必要な肥料分を担っているのは田んぼに棲む生きものたち。「生きものを観察してフィールドを用意することがわたしたちの役割」と考え、「冬期湛水不耕起移植栽培」の第一人者、岩澤信夫先生から学んだ栽培法をベースに、五十嵐武志が10年以上「耕さない田んぼ」でお米づくりと向き合って培ってきた生き物・雑草・イネ・田んぼの観方とお米のつくり方をお伝えしている

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【8月9日(水)・8月19(土)・8月26(土))】いじり隊募集/三鷹オーガニック農園さん 

みなさま こんにちは!

 

kobayashi

 

マーマーな農家サイト ボランティアスタッフ
小林加代です。

 

 

明日は立秋。

 

暦のうえでは、もう秋・・・・・・

 

・・・・・・なのですね。

 

 

 

 

先週から宮崎県の椎葉村(しいばそん)へ行っておりました。

 

世界農業遺産に認定された、焼畑で有名な秘境の村。

 

 

山深く、標高の高い村では
紫陽花や山ゆりが咲き、ウグイスが鳴いていました!

 

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村の地きゅうりやトマトのおいしいことといったら!

 

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椎葉村、またすぐに行きたくなってしまうほど
自然も人も魅力あふれるところでしたよ〜!

 

焼畑のレポートもお届けしたいと思っています。

 

 

 

 

さて! 
「いじり隊」募集開始です!

 

 

○いじり隊とは…

 

土に触れたい人
農に興味があるけれど何からはじめていいかわからない人
からだを動かして気持ちいい汗を流したい人
ボランティアに興味がある人

 

そんな方々と一緒に、農家さんのお手伝いをする会です。

 

 

 

✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

 

⭐︎「第33・34・35回 いじり隊」⭐︎

 

◎日時:8月9日(水曜日)10:00~17:00
8月19日(土曜日)10:00~17:00
8月26日(土曜日)10:00~17:00

 

◎時間:

A:1日参加できる方(10時~17時)
B:午後だけ参加できる方(12~14時の間にお越しください)

 

◎場所:三鷹オーガニック農園

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀9-18-12 トレーラーハウス内事務所
くわしいアクセスはこちら

【いじり隊参加希望の方へ】三鷹オーガニック農園への行き方

 

◎参加費:ドネーション

ドネーションとは「寄付、寄贈」という意味です。マーマーな農家サイトは、みなさまにいただいたドネーションで運営しています。お気持ちに見合う金額をドネーションしていただければさいわいです)

◎定員:10名程度 (定員になり次第〆切とさせていただきます)
◎服装や持ち物:動きやすい服装・帽子・長靴・汗をかいた時用に着替えのシャツ・軍手・タオル・飲み物・マグカップ(お茶を飲むためのもの)・虫除け

※陽が落ちると特に寒いので暖かい服でおいでください

◎申込方法:下記要項を記載のうえ、こちらまでメールにてご連絡ください。(メールで返信いたします)

 

 

件名:いじり隊 8月9日 8月19日 8月26日参加希望   お名前(フルネームでお願いいたします)

本文:

1、お名前
2、ふりがな
3、電話番号
4、メールアドレス
5、生年月日
6、郵便番号
7、ご住所
8、交通手段
9、参加希望時間(AorB、Bの場合は到着時間)
10、ワークショップ希望有無(呼吸)
11、ランチご希望メニュー(要予約)
12、ご参加のきっかけなど、農家サイトへひとこと(何でも結構です)

 

 

 

≪当日のスケジュール≫

 

10時~12時頃 農作業

 

12~15時 シエスタ
ランチタイム(有料メニューは要予約)
呼吸教室(要予約:参加費1,000円)
農家サイトミニリアルショップ予定

 

15~17時 農作業
片付け
農主かねこさんのお話

 

 

 

 

✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

 

 

1日作業していただいた方には

かねこシェフのまかないランチ(無料)がつきます!

 

 

他にも、人気の農園レストランでは…

 

◯「具だくさん冷やし中華」700円
◯「ベジラーメン」500円
◯「スパゲッティーナポリタン」500円
◯「農園特製焼きそば」500円

 

近くのOLさんたちは、この農園ランチを目当てに来ることもあるとか!

 

まかないランチを、有料メニューに変更ご希望の方には
300円引きで対応してくださるそうです!

 

 

シエスタタイムには、
スタッフ小林の「呼吸教室」を行います。

 

マーマーガールにはおなじみの加藤メソッド。
土の上で行う呼吸は、格別です。
自然、宇宙のエネルギーをダイレクトに感じ
こころのブロックも外しやすくなります。
すべてを吐き出して、解放しましょう!

 

 

✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

 

 

畑は秋に向けての準備も始まります。
まだまだ暑く大変な作業もありますが
ぜひ、今この時の畑を体験しに来てくださいね。

 

ご参加をこころよりお待ちしております♪

 

 

マーマーな農家サイト
小林加代でした!

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【7月6日(木)・7月13日(木)・7月15(土)・7月22(土)・7月29(土)】いじり隊募集/三鷹オーガニック農園さん 

みなさま こんにちは!

 

kobayashi

 

マーマーな農家サイト ボランティアスタッフ
小林加代です。

 

 

東京も30度を超えてきましたね〜〜〜〜!

 

今こうしてパソコンの前にいるだけで
首、腕と汗が流れます。

 

(ああ、夏が来た・・・)

 

マシンも熱を持つので、USBで使える小さな扇風機を使っています。
それはマシンに向けているわけですが
自分にも当たるように、位置を調整。

(あ〜涼しい・・・)

 

時より窓から風も入ってくると
ホッとします。

 

風鈴も鳴って、なお心地よし・・・

 

 

 

 

 

さて! 
「いじり隊」募集開始です!

 

 

○いじり隊とは…

 

土に触れたい人
農に興味があるけれど何からはじめていいかわからない人
からだを動かして気持ちいい汗を流したい人
ボランティアに興味がある人

 

そんな方々と一緒に、農家さんのお手伝いをする会です。

 

 

 

✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

 

⭐︎「第28・29・30・31・32回 いじり隊」⭐︎

 

◎日時:7月6日(木曜日)11:30~17:00
7月13日(木曜日)11:30~17:00
7月15日(土曜日)10:00~17:00
7月22日(土曜日)10:00~17:00
7月29日(土曜日)10:00~17:00

 

◎時間:

A:1日参加できる方(10時~17時)
B:午後だけ参加できる方(12~14時の間にお越しください)

 

◎場所:三鷹オーガニック農園

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀9-18-12 トレーラーハウス内事務所
くわしいアクセスはこちら

【いじり隊参加希望の方へ】三鷹オーガニック農園への行き方

 

◎参加費:ドネーション

ドネーションとは「寄付、寄贈」という意味です。マーマーな農家サイトは、みなさまにいただいたドネーションで運営しています。お気持ちに見合う金額をドネーションしていただければさいわいです)

◎定員:10名程度 (定員になり次第〆切とさせていただきます)
◎服装や持ち物:動きやすい服装・帽子・長靴・汗をかいた時用に着替えのシャツ・軍手・タオル・飲み物・マグカップ(お茶を飲むためのもの)・虫除け

※陽が落ちると特に寒いので暖かい服でおいでください

◎申込方法:下記要項を記載のうえ、こちらまでメールにてご連絡ください。(メールで返信いたします)

 

 

件名:いじり隊 7月6日 7月13日 7月15日 7月22日 7月29日参加希望   お名前(フルネームでお願いいたします)

本文:

1、お名前
2、ふりがな
3、電話番号
4、メールアドレス
5、生年月日
6、郵便番号
7、ご住所
8、交通手段
9、参加希望時間(AorB、Bの場合は到着時間)
10、ワークショップ希望有無(呼吸)
11、ランチご希望メニュー(要予約)
12、ご参加のきっかけなど、農家サイトへひとこと(何でも結構です)

 

 

 

≪当日のスケジュール≫

 

10時~12時頃 農作業

 

12~15時 シエスタ
ランチタイム(有料メニューは要予約)
呼吸教室(要予約:参加費1,000円)
農家サイトミニリアルショップ予定

 

15~17時 農作業
片付け
農主かねこさんのお話

 

 

≪6・7日のスケジュール≫

 

11時半〜13時 シエスタ
呼吸教室(要予約:参加費1,000円)
ランチタイム(この日はご持参でお願いいたします)
農家サイトミニリアルショップ予定

 

13時〜17時 農作業
片付け
農主かねこさんのお話

 

 

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1日作業していただいた方には

かねこシェフのまかないランチ(無料)がつきます!

 

 

他にも、人気の農園レストランでは…

 

◯「具だくさん冷やし中華」700円
◯「ベジラーメン」500円
◯「スパゲッティーナポリタン」500円
◯「採れたてアスパラの醤油風味スパゲッティー」500円
◯「農園特製焼きそば」500円

 

近くのOLさんたちは、この農園ランチを目当てに来ることもあるとか!

 

まかないランチを、有料メニューに変更ご希望の方には
300円引きで対応してくださるそうです!

 

 

シエスタタイムには、
スタッフ小林の「呼吸教室」を行います。

 

マーマーガールにはおなじみの加藤メソッド。
土の上で行う呼吸は、格別です。
自然、宇宙のエネルギーをダイレクトに感じ
こころのブロックも外しやすくなります。
すべてを吐き出して、解放しましょう!

 

 

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お世話になっている農主かねこさんの体調不良もあり
除草や種まき、手がまわってないことがたくさん!

 

農繁期、自然も畑も待ってくれません。

 

みなさんの手が頼りです。

 

ぜひぜひ足をお運びくださいね。
一緒にいい汗かきましょう!

 

ご参加をこころよりお待ちしております♪

 

 

マーマーな農家サイト
小林加代でした!

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